2009年6月2日火曜日

マイクロソフトの反撃始まる その1 Xbox

 Wiiのライバル商品がMSから出る、しかもきわめて強力な商品だ。



 (リンク先は動画)

 http://www.xbox.com/NR/rdonlyres/DA33AEC8-03F0-442C-BA95-257CB5B761F5/0/vidProjectNatalAnnounceHi.asx



 コンセプトはWiiに非常に似ている。つまり同類商品をより高い機能性で提供して、市場シェアを奪う戦略だ。これからの二社の戦いは見物だ。

2009年5月24日日曜日

大相撲とWBC

 大相撲夏場所は日馬富士の初優勝で幕を閉じた。これで外国人力士の連続優勝回数は20回になった。しかも朝青龍の初優勝以降の40場所中、外国人力士が優勝した回数は35回にも上る。



 優勝決定戦を見てて、何となくWBCの決勝を思い出した。アメリカ人からしてみれば、確かにいい試合だったが、そこには(審判以外に)アメリカ人はいなかった。



 日本人大関や若い力士がだらしないからという人もいるが、問題はそこではない気がする。そもそも日本人の新弟子と外国人の新弟子の素質と意気込みが違う。外国からわざわざ日本に連れてくるのだから、それなりに素質のいいのを連れてくるし、本人とその家族も覚悟して入門するだろう。日本人の場合もそうかもしれないが、子供の中での相撲の人気を考えると、レベルがずいぶん違うだろうと思う。少年サンデーの創刊号表紙が長嶋茂雄だったのに対して、少年マガジンの創刊号表紙は相撲の朝潮関だったのは、今の子供には理解できないだろう。(僕も理解できないが。)



 WBCに対する日韓チームの意気込みとアメリカチームのは違っていたのも事実だ。だからWBCの存続の議論も出た。そもそもここで大相撲とWBCを同じように議論するのは結構無理もあるが、大相撲の存続を心配するような事態が来ないことを願う。

2009年5月23日土曜日

Wolframalpha

 ここ二日間よくWolframalphaという新しい検索エンジンで遊んでいる。



 正確には一般的な意味の検索エンジンではなく、コンピュータ知識エンジン(?)で、"yahoo"を入れてもヤフーのURLを教えてくれず、代わりにヤフー社の株式の情報と英単語としてのyahooの意味を教えてくれる。



 つまり、何らかの「知識」を教えてくれる検索エンジンだ。



 結構便利だと思ったのは、このエンジンが数学の問題を解いてくれる、しかもそれは単純な数値計算ではない。たとえばxのx乗の微分を求める問題は、d(x^x)/dx と入力すると、答えはx^x * (log(x)+1)と教えてくれる。ほかには、関数の最大最小値問題を解いたり、グラフを描いたりする機能はこれから頻繁に使いそうだ。



 もちろん数学だけではない、CO2を入れると、二酸化炭素の各種の物性値を教えてくれるし、Germanyを入れるとドイツの基本情報をまとめて教えてくれる。



 Googleはウェブサイトの案内役だとしたら、Wolframalphaは記憶力の強い理科博士かな。仕組がよくわからないが、検索されるコンテンツがどんどん勝手にネットユーザーによって作られていくGoogleに対して、Wolframalphaは自分でコンテンツを蓄積していかなければならないのではないかと思う。もしそうだとすれば、大きなコスト負担を支える収益計画はどういうものになるだろう。

2009年5月22日金曜日

東大 唯一無二

emp




 また東大EMP(エグゼクティブ・マネジメント・プログラム)の話をする。



 今年のEMPのポスターにはでかでかと「唯一無二」の文字があって、それ以外のメッセージはない。



 これは東大の公式プログラムのポスターなのかと一瞬疑った。今までの東大はこういう自己主張を避けてきた(と思う)。平成16年の校歌選定の時も、結局なじみ深い「ただ一つ」を校歌にしなかった。最終的な決定は、「『大空と』および『ただ一つ』を、校歌としてではなく『東京大学の歌』として位置づけ、状況に応じて歌っていくこと、また、これに加えて法人化した東京大学に相応しい新しい歌を募集すること」だった。



 また新総長が所信表明の中で、東大の国内における位置づけの自己認識として、「旗艦大学」という言葉を使った。この言葉は旧帝大、東京6大学、関関同立というトップレベル大学群を総じて指す言葉である。つまりトップレベル大学の一つという位置づけだ。実際学内外の認識がどうなっているかは別として、公式にはこういうことなっている。

 

 その東大が「唯一無二」を社会人向けのプログラムのポスターで使うのは、今までにないアピールだ。大学間の競争が激化していく中で、積極的なアピールは東大にとっても重要だ。前も書いたことがあるが、そのアピールは内部に対するメッセージにもなるから、大学全体のモチベーションを高めることにつながる。



 東大には、それが必要だ。

2009年5月21日木曜日

縦画面のノートPC

 MacBook Airを前からほしかったので、この前ちょっと実際に使ってみた。トラックパッドはすぐ慣れて、非常に使いやすかった。でも気になったのは、画面は横長なので、(しかもsafariには全画面機能がないから、)safariを使うときはスクロールの回数が非常に多くなる。



 最近もう一つ話題になっているソニーのVaio Pもやはり横長だ。なんで縦長の画面のノートPCは出ないのかな。(キーボードが横長だから?)



 携帯はすでに画面が回転して縦でも横でも使えるものがたくさん出ているが、同じような感じのノートPCも作れるではないかと思う。



 デスクトップの場合は横長のディスプレーは縦でも使えるものが多いし、そもそも画面が全体的に大きいから横長でも画面には一度に多くの情報が入っている。でもノートPCはもともと画面が小さいから、一度見られる情報量が不足する。



 ほとんどのウェブサイトのページは縦に展開するし、WordもExcelも縦に伸びるのが基本だし、PowerPointだってスライドのノートを書くときは画面の縦の幅がほしくなる。こういうニーズがあるから誰か作ってほしい。ノートPCは薄くすることばかりを追求しても使いやすさが増すわけではないのだ。

2009年5月20日水曜日

中曽根元総理講話@東大EMP

中曽根康弘元総理が東大エグゼクティブ・マネジメント・プログラムで行った講演の要録を読んだ。(http://www.emp.u-tokyo.ac.jp/news/2009/0314.html

実にわかりやすくて、勉強になる内容である。

日本政治についてのいくつかの部分を(意図的に)抜き出してみる。

「小泉政治の一つの大きな功績は、90年代から2000年にかけての日本の漂流を止め、5年間政権を安定させたことです。」

「国民は両方が弱気な情勢で、あえて積極的に選択するものではないという意識もあって、結局大連立という発想を知識人はある程度持っているので はないでしょうか。 それによって、 国論を統一し政策を統一して、 政治の運営、運行を、障害をなくしていくように行うことが賢明だという判断もあると思います。」

「日本の政治は非常に厳しい情勢にあります。今の日本の政局は弱く、何時どういうふうに崩れて第三党ができるか分からない情勢が出てくる可能性があります。そういう面から見て、日本の政治状況自体というものが非常に危機的な状況にあると私は依然思います。」

「いかにして民族的なエネルギーを引き起こす力を政治が作っていくかが党派を越えた課題になります。」

「今の政治家は、 二世、 三世になって来ますと、 そうした度胸もないし、 あれた魂もないです。我々は戦争から帰って来て、必死になって日本をどういうふうに再建するかと、命がけでそれをやって来ました。そういうことで日本の曙というか、体制ができた訳です。」

「今の政治家には国の政治を新しく二大政党制に持っていくような能力ある優れた政治家はいないと思う。人間的な度量と深みが今の政党の指導者たちには感じられない。」

個人的には以上の論点に基本的に賛成だが、政界再編こそが安定な政治状況を作り出す道だと思う。それで生まれる政党は「第三党」ではなく、次に (世界全体が)安定期に入るまでの新しい「第一党」である。今の状況では、エネルギーを分散させるのではなく、集中して内外の環境変化によってもたらされ る問題の解決に当たり、次の潮流の中のチャンスを見極めるべきであろう。

日本政治は人を育ててこなかったのか、それとも優秀な政治家が今の体制では力を発揮できないのか。おそらく後者なのではないでしょうか。

2009年5月19日火曜日

iPhoneのライバル

日本初のAndroid搭載ケータイ「HT-03A」、ドコモから発売

iPhoneのライバルとしてAndroid携帯を期待していたが、今回発表された機種の機能を見る限り、iPhoneに勝るものではないと判断していいだろう。実際に手にしてみると、もうちょっと印象がよくなるだろうけど、この判断を覆すことはないと思う。

iPhoneのライバルが出現すれば、iPhoneの進化ももっと速くなると思っているが、残念ながら今のところまだ同レベルで戦えるものがな い。(←主観が入っていることは否めません)。だからiPhoneの進化は決して速くない。それでも進化しない携帯よりは遙かにましだが、Appleもい つまでもファンに甘えてはいられないと思う。iPhoneが出現したように、新しいコンセプトの携帯も近いうちに市場に投入されるだろう。もちろん iPodの進化過程のように、Apple自身が前商品の有力代替品を出し続ければいいが、携帯の市場は携帯音楽プレーヤー市場ほど甘くない。

次世代iPhoneは1ヶ月後くらいに市場に投入されるが、いまのiPhone3Gのユーザーでも買い換えたくなるようなハード面の進化を期待 したい。ついでにMacのネットブックも出してくれると、ポストジョブズのAppleに対する不安も幾分緩和されるかもしれない。